青い空！白い雲！茶色い虫！G？違う違うGじゃない
田舎の空は青くて広くて都会とは大違いです
これ窓から見えてる景色です。はい。
四方山々に囲まれています
夏になって積乱雲ももりもりしてて、とっても清々しいです
皆さんここまでは理想の田舎の景色です
この景色と引き換えに私はある虫と出会うことになりました
それは
巨大なカミキリムシです
シマシマの奴じゃなくて茶色のものごっつい手のひらサイズ
俗に言う田舎サイズと闘うことになりました
私はそれほど虫が苦手ってわけではなくてカブトムシ、カマキリ、カナブンぐらいなら全然触れます。
蚊も始末できますし、Gも罵詈雑言をあびせれば退治できます。
コオロギ、セミぐらいからちょっとNGになってきますが…
あと毒性のある虫、人に危害を加えてくる虫は完全に共演NGです
蜘蛛、蜂、ダニ、ノミ、アブ、蚊…等々
まぁ大人になると虫が苦手になる人多くなると思いますが、
いける虫いけない虫で色んなボーダーラインあると思います
ただカミキリムシは完全にノーマークでした
まず出会いが悪かったです
出会い編
それは好きな曜日ベスト３位に入らない快晴の土曜日
友人と久しぶりに大阪でランチ（ご飯をしばき）に行く日でした
私の住んでいるのは極小アパートのため全部屋が一つの廊下に向かって向かい合っています
廊下が外になく建物内にあるかんじです
お向かいさんとの扉の距離も近く、同時には多分でれないぐらいの廊下の幅です
私は角部屋で階段までは一番遠いポジションです
階段は奥に一つです
意気揚々と階段にさしかかった時に奴とのファーストコンタクトをとりました
でっっっつつつつつかないか？
え？何？…茶色いカミキリムシ…うわぁ…
初めて見た
なんや？起き上がれへんのかな？
ひっくり返っていて自分では起き上がれないようでした
助けてあげたい良心はもちろんあったんですが
素手でもあったしカミキリムシは飛べるし大丈夫だろうと
なかなかの大声で一人言をいいながらその時はなんとかくぐり抜けていけました
友人と合流
大阪で友人との久しぶりのご飯で楽しく遊んでおりました
買い物にご飯になんやかんや、キャッキャッっと
軽ーくどこかで友人に
とは言ってたと思います
そりゃ友人もこれぐらいのリアクションしかとれないですよね
この世で最も、へ～以上へ～以下でもない話です
夜までどっぷり遊んで意気揚々と帰宅しました
夜中編
23時頃だったでしょうか
帰宅し階段を一段一段上がっているとき
頼む。どうかおらんようになっといてくれ…頼む…
階段の踊り場からはいなくなってました
なんとなく大きすぎるカミキリムシに少し恐怖を感じ始めていました
再び出会い編
よかった～飛んでいってくれたかぁ
と自部屋の前にさしかかったとき
ギッギッ
え？
この夏一番のなんで？でました
なぜか私の部屋の前まできてました
朝となんら変わらない姿で…
風でこっちが側に来るとはだいぶ予想しにくい構造なんです
え？まさか階段前の１号室が…蹴った？うーーーーそやん
蹴ったか？蹴りよったな！まじか！こんなドアも窓もない側に蹴るって
どうなってんねん
おいおいおいおいおい
えーーーーー・・・・
部屋入られへん…どうしよ誰か助けてやってくれよ
虫に強い人…もう全部屋にピンポンして聞いてこかな
いやいやいや…身元ばれたくないし…うわうわうわ
大声で廊下でずっと一人で考察してました
廊下の声は部屋にいても結構聞こえるので
むしろ同フロアの皆さんに届ける勢いでしゃべってました
（基本は物音無く過ごしてます）
私の中で１号室の方が確実に蹴って奥に追いやってきたのがほぼ確信に変わった頃
助ける勇気もなく、助けを呼べる人もおらずただただ蒸し暑い廊下で茫然としていました
もう、またぐしかない…
ドアを開ける時にもしかしたら下の隙間とかに入りこんでゴリってなったらどうしよう
またいだ瞬間に飛んだらどうしよう
つまずいて踏んだら…
たらればが頭を駆け巡る中
もはや冷静な判断はできなくなっていました
気づいたら雄叫びをあげながら
なんとかまたぐことに成功しました
厳重にドアロックし、ホッと胸をなでおろしたのも束の間
ドア向こうでまだうごめいている彼の存在を考えると
全身、総鳥肌になってました
その日はシャワーを浴びても全然スッキリせず、目を閉じれば瞼の裏に奴の姿が焼き付いておりました
なんとか迎えた日曜日
朝いちばんに考える事は彼の事
まだドアの前にいるのかしら
私はもう彼の事は忘れたいのに
カミキリムシ、奴の事で完全に頭の中支配されてました
お向かいさんが最悪、私の部屋のドアギリギリにまた寄せてきていることも想定できたので
安易にドアも開けれません
カミキリムシの巻き込み事故になってそれこそ大事故になる可能性があります
ただ仏仏は極小ワンルームの為最低限の食品しか部屋に置いてなく前日出かけていたため
水と玉ねぎしかありませんでした。本来なら日曜日に買いに行く予定でした
まぁガタイもいいので買いに行かなくても２、３日ぐらい水でも…いけない事はない…けど…
お昼、のぞき穴から確認するも足元はいまいち見えず…覚悟を決めてドアを開けました
頼む、、、飛び立ってくれ
大の字になってお亡くなりになっておられてました
※イメージイラスト不可
おおおおお…なんで飛んでないねん
飛んでくれよ
最後の力で飛んでくれよ…
なぜか心にぽっかり穴があいた気持ちになり悲しくなりました
お向かいさんもこちらに寄せている感じでもなく
廊下のちょうど真ん中にいる感じでした
覚悟編
これは…いったい誰が…どうしてくれるんや…？
ここででできたのが掃除問題です
もちろん定期的に掃除してくれてはいるとおもうのですが
次の掃除がいつか全く想像できませんでした
ネットで「虫 死骸 アパート 管理会社」
等々で調べてもででくるのは悪名だかきGの話ばかり
そればかりか虫ぐらいで電話しても管理会社の反応薄かってなかなか来てくれませんでした等々
微妙な回答ばかり…
確かにこればっかりは管理会社の対応によるので一概にこれという答えはないとおもいます
しかも虫被害の電話は基本はゴキブリに関する事です
でっかいカミキリムシの死骸なんて誰にもこの恐怖は伝わらないような気がしてました
ただこのままだと私かお向かいさんしか迷惑してないので、どちらかがアクションを起こすしかない状況でした。
お向かいさんが蹴れるタイプの人だったとしても１号室前に位置戻りするだけで
またカミキリムシ様をまたぐことには変わりないのです
管理会社に電話する
もう。私が動くしかない
このまま暗い廊下にカミキリムシ様を置いとくわけにはいかねぇ
はい。もしもし
どうかされました？
すいません…あの…ドアの前に
ものごっついカミキリムシが大の字になっておりまして…
…あ、はい
カミキリムシ？ですか？
その、手のひらサイズのカミキリムシが大の字になって
私の部屋の前に…お亡くなりになっておられてて…
…なるほど…
その…ドアの前に虫がいるってことですかね？
……でっかい虫の死骸がドアの前で転がってて誰も処分してくれないので
処分しにきていただけますか？
はぁ…わっかりました…
最後はなんか血の涙もないような言い方にはなっちゃいましたか
実際こんな感じのやりとりでした
いや、管理会社の人もこまりますよね…
ただ私もこのままにはしておけずとりあえず連絡になってもいいから伝えられたので
少し心に余裕ができました
迎えた月曜日
朝、止まらない鳥肌を抑えつつ覚悟を決めて
ドアを開けました
カミキリムシ様は無事成仏なされていました
ほんまによかったです
日曜日に息を殺して廊下の音に耳を傾けていたのですが
管理会社の人が来た様子はなかったのですが
廊下は以前の姿に戻っていました
ただ角のほうにもしかしたらいるかもしれないのでほぼ目は開けずに廊下に出ることは成功しました
月曜日の早朝？に来ていただいていたのかもしれないですが
これにて無事、カミキリムシ様との激闘を終えました
この３週間後にまた出会うとは露知らず
世界には最長２０ｃｍにもなるカミキリムシ様がいるそうです
タイタンオオウスバカミキリ
興味のある人は是非画像検索願います
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